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業務用空調の保守・メンテナンス選び「3つのチェックポイント」|トラブルや法令リスクを回避し、現場の手間を減らすには?

設備管理を取り巻く環境は、フロン排出抑制法への対応や人手不足などを背景に、大きく変化しています。限られた人員で設備を安定稼働させるには、保守体制の見直しも重要です。本記事では、管理負担や突発的な故障リスクの軽減につながる、保守メンテナンスの3つのチェックポイントを紹介します。

業務用空調のメンテナンスを取り巻く「環境の変化」

 

業務用空調は、建物内の快適性を維持するだけでなく、オフィスや工場、商業施設などの事業継続には欠かせない設備です。一方でその維持管理は、法令の複雑化や設備管理を担う人材不足などの環境変化により、とても難しくなっています。

 

業務用空調の管理現場では、故障が起きてから対応する「事後保全」から、トラブルを未然に防ぐ「予防保全」への重要性がこれまで以上に高まっているといえます。

 

①フロン排出抑制法をはじめとする「法令遵守」に伴う実務負担

業務用空調設備の管理者には、フロン排出抑制法をはじめとする法令への対応が求められています。管理者とは、フロン排出抑制法の場合「業務用として製造された機器を所有する者」というのが原則です。つまり、法人が所有者である場合は代表取締役などではなく、法人が管理者となります。

 

対象となる機器では、管理者による簡易点検や十分な知見を有する者(例:冷媒フロン類取扱技術者など)による定期点検、修理・整備の記録保存などが義務付けられています。一定量以上のフロン漏えいが発生した場合には、国への報告も必要です。報告を怠った場合や虚偽報告をした場合には、罰則の対象となることがあります。廃棄時のフロン回収義務違反などは、直接罰の対象となる場合があります。

 

さらに、建物によっては、ビル管理法や高圧ガス保安法など、複数の法令にも対応しなければなりません。多数の拠点や設備がある場合、管理はより複雑になります。法令違反となれば、経済的な損失だけでなく、企業や施設へのイメージダウンにもつながるため、管理の実務負担は軽いとはいえません。

 

②突発的な故障リスクと現場の人手不足

業務用空調メンテナンスのもう一つの課題が、設備の老朽化による故障リスクです。

 

業務用空調は長期間使用される設備のため、フィルターや熱交換器、コンプレッサー、電気基板など、さまざまな部品が経年劣化します。適切なメンテナンスを行わないまま使用を続けると、能力低下による消費電力の増加だけでなく、突発的な故障を招く恐れもあります。空調機器の故障は、営業や生産活動に直結する重大な問題です。できるだけ予防保全に努めたいというのが企業の本音でしょう。

 

一方、設備管理の現場では人手不足が深刻化しており、限られた人員で多くの設備を見なければならないケースも多くあります。日常点検や法令対応に追われるなかで、予防保全まで十分に手が回らず、結果として故障が発生してから事後的に対応せざるを得ない状況になってしまうのが実情です。

 

こうした背景から、近年は保守メンテナンスを専門会社へ委託し、点検や設備状態の把握、計画的な保全を進める企業が増えています。次章では、保守メンテナンス会社を選ぶ際に確認したいポイントについてみていきましょう。

 

空調保守メンテナンスを見直す際の「3つのチェックポイント」

 

業務用空調の保守メンテナンス会社を選ぶ際は、点検項目や価格だけで比較するのではなく、「故障時にどこまで対応できるか」「管理業務をどこまで効率化できるか」という視点も重要です。

 

ここでは、保守サービスを見直す際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

 

①遠隔監視で「連続データ」が取得できるか

空調機器の遠隔監視サービスを提供する保守会社は増えていますが、重要なのは「定期的に取得・蓄積された運転データ(稼働ログ)」が蓄積されているかどうかです。

 

たとえば、空調設備が突然停止した場合でも、故障直前までの運転状況のデータが残っていれば、異常が生じたタイミングや原因を把握しやすくなります。現地で一から原因を調査する場合と比べ、復旧までの時間短縮や、必要な部品の事前準備にもつながりやすくなるでしょう。

 

保守サービスを見直す際には、遠隔監視の可否だけでなく、どのようなデータをどのくらいの頻度で取得・保存できるかという点も確認しておくことが大切です。

 

②異常通知だけで終わらせないサポート体制か

遠隔監視サービスの中には、異常を検知するとメールなどで通知する機能を備えたものがあります。異常を把握するうえではとても有効な機能です。しかし、設備管理者が状況を判断し、対応を手配しなければならない場合、通知だけでは対応が遅れてしまうリスクがあります。そこで確認したいのが、異常発生後のサポート体制です。

 

たとえば、専門エンジニアが取得した運転データをリアルタイムで解析し、故障原因の切り分けや初期対応を支援できる体制があれば、復旧までの時間短縮につながります。また、必要な交換部品を事前に特定できることで、部品調達の時間ロスを減らし、設備停止期間の短縮も期待できるでしょう。

 

③複数メーカーが混在する現場でも法令対応を効率化できるか

工場や商業施設などでは、複数メーカーの空調設備が混在しているケースも少なくありません。その場合、それぞれ異なる保守会社へ点検を依頼したり、点検記録を個別に管理したりする必要があり、担当者の負担が大きくなります。

 

特にフロン排出抑制法では、機器ごとの点検や修理の記録に加え、フロンガスの充填・回収履歴などの適切な管理が必要です。機器が増えるほど、紙の記録や複数の管理台帳では情報が分散し、管理漏れや記録漏れのリスクも高まります。

 

保守会社を選ぶ際は、他社製機器も含めて管理できる仕組みがあるかどうかも確認したいポイントです。パソコンやスマホで点検履歴やフロン関連の記録を一元管理できるシステムであれば、管理工数の削減だけでなく、法令対応の効率化にもつながるでしょう。

 

日本キヤリアが実践する、空調メーカーならではの「手厚い空調メンテナンス」

 

前章で紹介した3つのチェックポイントは、いずれも保守メンテナンスの品質や設備管理の効率化を左右する重要なポイントです。

 

日本キヤリアでは、メーカーならではの技術力とデジタル技術を組み合わせることで、法令対応から予防保全、故障時の迅速な復旧までを一貫してサポートしています。

 

①設計思想を熟知した「質の高い保全」と「常時監視による省人化」

空調設備を長く安定して使用するためには、不具合が起きてから修理するのではなく、故障を未然に防ぐ予防保全が欠かせません。

 

日本キヤリアでは、メーカーとして設計思想や内部構造を熟知したエンジニアがメンテナンスを担当するため、部品の劣化傾向や機器特性を踏まえた質の高い保全が可能です。高品質なメンテナンスは、故障の予防だけでなく、省エネ性能の維持や設備の長寿命化にもつながります。

 

さらに、当社の新たな熱源システム向け遠隔監視システム「ABOUND HVAC Performance」は、日本冷凍空調工業会のガイドライン「JRA GL-17」に準拠した冷媒漏えい検知機能を備えています。対象機種では、常時監視による冷媒漏えい検知を活用することで、従来3ヵ月ごとに必要だった簡易点検を代替することが可能です。これにより、屋上などへの巡回点検の負担軽減や、現場の省人化も実現できます。

 

②「Command Center」による24時間365日の有人監視体制

遠隔監視は、異常を検知して通知するだけでは十分とはいえません。設備停止による影響を最小限に抑えるためには、その後の初動対応が重要になります。

 

当社の「Command Center(コマンドセンター)」では、専門オペレーターが24時間365日常駐し、遠隔で取得したデータを監視しています。異常を検知した場合は、蓄積データを解析し、一時的な外部要因による異常か部品交換を要する故障なのかを迅速に切り分けます。その結果に応じて遠隔での再起動支援や、必要部品を準備したうえでの出動につなげることで、設備のダウンタイム削減が可能です。

 

空調設備は、停止してから対応するのではなく、停止時間をいかに短く抑えるかが重要です。データ解析と有人監視を組み合わせたサポート体制は、設備管理の負担軽減と事業継続性の向上につながるでしょう。

 

③フロン類取扱管理システム「REMAC」で法令対応の窓口を一本化

フロン排出抑制法への対応では、点検や修理、フロンガスの充填・回収など、機器ごとの記録を適切に管理する必要があります。複数メーカーの設備を運用している場合、管理方法や窓口が分散し、担当者の負担が大きくなりがちです。

 

日本キヤリアが提供する電子カルテサービス「REMAC」は、メーカーを問わず空調設備を登録できるフロン類取扱管理システムです。当社と保守契約をいただいているお客さまは、この「REMAC」を通して整備履歴を一元管理いただけます。

 

スマホから点検結果を入力したり、現場写真をクラウドへ保存したりできるほか、フロン漏えい量の自動集計や、法令で求められる点検整備記録簿などの帳票作成にも対応しています。

 

まとめ:空調設備の見直しは「日本キヤリア」へご相談を

 

業務用空調を取り巻く環境は、法令対応の強化や設備管理者の人手不足などを背景に、大きく変化しています。そのなかで重要なのは、故障が発生してから対応するのではなく、日頃から設備の状態を把握し、計画的なメンテナンスを実施することです。

 

保守会社を選ぶ際は、遠隔監視の精度や異常発生時のサポート体制、フロン排出抑制法など法令への対応を総合的に確認しましょう。設備管理の負担軽減やダウンタイム削減につなげるには、それらは欠かせないポイントです。

 

日本キヤリアでは、メーカーならではの技術力に加え、遠隔監視や有人監視、フロン類取扱管理システム『REMAC』などを活用し、設備の安定稼働と管理業務の効率化をサポートいたします。

 

現在ご使用中の設備の保守メンテナンスはもちろん、他社製空調設備からの更新や保守体制の見直しをご検討中の場合も、お気軽にご相談ください。設備の使用状況や設置環境に合わせて、最適な保守プランをご提案します。

 

用途や管理体制に応じて選べる日本キヤリアの「空調保守メニュー」

 

日本キヤリアでは、空調設備の種類や管理ニーズに応じて選べる保守メニューを用意しています。設備の安定稼働を重視したい、法令対応を効率化したい、突発的な修理費用を平準化したいなど、現場の課題に合わせて保守内容をご検討いただけます。

 

工場や大型施設で熱源機をご利用の場合

工場や大型施設では、冷暖房用の冷水・温水をつくる熱源機として「モジュールチラー(ヒートポンプ式熱源機)」が使用されることがあります。

 

日本キヤリアでは、モジュールチラー向けに次のような保守メニューを用意しています。

 

プラン名 おすすめの企業 特徴
スタンダードプラン 遠隔監視と定期点検で
設備を安定運用したい
24時間365日の遠隔監視と
定期点検を組み合わせ、
設備の状態を継続的に管理
スタートプラン55 新規導入時から
手厚い保証を受けたい
引渡し後1年以内の契約で、
5年間の圧縮機修理費無償
などの特典付き
パーフェクトプラン 修理費用の変動を抑え、
保守コストを平準化したい
修理費・部品代まで含めた定額制

 

設備の利用状況や運転時間に応じて適切なプランをご選択いただくことで、設備の安定稼働とライフサイクルコストの最適化につながります。

 

オフィスビルや商業施設で空調設備をご利用の場合

オフィスビルや商業施設では、多数の室内機を効率よく制御できる「ビル用マルチエアコン」や「店舗用カスタムエアコン」が多く採用されています。

 

日本キヤリアでは、設備の管理体制や予算に応じて保守内容の選択が可能です。

 

プラン名 おすすめの企業 特徴
スタンダードプラン
(簡易点検あり)
法令対応を含めて保守を
一括で任せたい
簡易点検から定期点検まで
まとめて委託
スタンダードプラン
(簡易点検なし)
社内で日常点検を行いながら
専門家による点検だけ依頼したい
簡易点検は自社で実施し、
定期点検のみ委託
1年パックプラン コストを抑えながら
法令対応を行いたい
フロン排出抑制法への
対応を中心とした保守

 

現在日本キヤリアでは、モジュールチラーで提供している遠隔監視システムを、ビル用マルチエアコン向けにも展開する準備を進めています。今後は、より幅広い空調設備で遠隔監視による予防保全や、省人化につながる設備管理を実現できる予定です。